【ヒプノーシス】
眠りを意味するギリシャ語「ヒプノス」から、催眠という意味でヒプノーシスという言葉が生まれました。
【ナンシー学派】
メスメリズムはこの頃にはサルペトリーエール学派へと受け継がれており、直接暗示による 催眠治療を行っていたオーギュスト・アンブロア・リエボーとイポリット・ベルネームらの 研究グループ「ナンシー学派」と真っ向から対立します。 そして1889年にパリで開かれた国際会議でナンシー学派の正しいことが証明され、催眠 に対するこの論争に終止符をうちます。
【磁気睡眠】
1843年、エーテル麻酔がまだ存在しない時代に磁気睡眠による無痛手術が行われます。 外科手術に新しい磁気術を応用することで、その成功率を著しく高めましたが、医学界には 受け入れられませんでした。
【催眠治療】
私たちが知る催眠術へとつながる流れは、磁気という物理的実体から暗示という心理的現象 へとその中軸を移していきました。 磁気を用いなくても被験者に一点を凝視させたり、眼筋を疲労させることによって催眠へと 誘導する「凝視閉眼法」や、暗示の効果などを提唱しました。 この頃までは外科や内科の治療の一環として、主に暗示による無痛治療や症状除去を基本と した催眠治療を行なっていました。
【トラウマ】
1880年、症状除去の催眠暗示によって治療を行う中でトラウマとなった経験を想起する ことが、症状を取り除くことにつながると考えました。 そこで症状をトラウマ経験に結び付けるべく、催眠中に患者に語らせるこの方法を取り入れ ていくようになりました。 そして催眠中に語られたことからそれぞれの症状の原因が解明され、それと共に次々と症状 も消えて行くことが分かりました。 このトラウマの適切な除去反応によって得られる効果を、カタルシスを呼びます。